2016年09月01日

山下昇平詩画集「そらいろくさむら」

山下昇平詩画集「そらいろくさむら」紹介

アーティスト、山下昇平氏の黒い少女たちの連作ドローイングに、幻の閨秀作家、遠野美奈子氏が短詩形を執筆、一冊としたのが、本書である。
普及版、豪華版と制作され、豪華版は、A4サイズ、フランス装、画集としての機能を追及した贅沢なつくりとなっている。
本書の最大の特徴は、あの種田山頭火の俳句が、効果的に引用されている点だろう。黒い少女たちの物語のために用意されたかのような錯覚を起こしてしまうくらいだ。
原画つき、15000円で、盛林堂通販サイトなどで販売中。
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2016年08月30日

「不機嫌な姫とブルックナー団」感想

高原英理「不機嫌な姫とブルックナー団」を読んで


読後、思い出したのは、河野多恵子の作家は自らの精神的眷族を増やすために小説を書くという言葉だった。或る特定の読者に突き刺さるような印象を残す小説である。不恰好で不器用で、スマートではないブルックナーの曲を愛する女性とブルックナー団なる、ブルックナー愛好家三人の喧々諤々の交流を描く。
成功した作家、三島由紀夫の裏側には、成功することなく埋没した、無数の三島由紀夫の候補がいると述べた哲学者の記述をもちだすまでもなく、成功者よりも無惨な敗北者の数の方が圧倒的である。考えてみれば、世にサクセスストーリーは溢れていても、日陰者の日々を描いたものはない。破滅型の私小説作家であっても、小説という形で発表され、なんらかの利益、名誉を生んだ時点で、日は当たっている。そもそも、日陰者は無名の存在だ。私からすれば、いわゆる成功者は、単に運がよかっただけのように思う。本書は、運に恵まれなかった大多数の側を敢えてとりあげている。そのありかたには、なりふりかまわぬ切実さすら感じられる。登場人物達のような生きづらさ、閉塞感を感じている読者に深い共感をもって迎えられ
る小説だとおもう。垂野創一朗氏のブログの一節に、本書をラヴクラフト「インスマスを覆う影」になぞらえている部分がある。その意味では、この「不機嫌な姫とブルックナー団」は、「ゴシックハート」の続きでもあるし、「抒情的恐怖群」を補完するものでもあるのだろう。高原英理氏が、かつて中井英夫論のなかで定義したように、幻想文学は、作家の資質で決定されるなら、幻想文学者である、高原英理氏により執筆された本書もまた、幻想文学といえるのではないだろうか。
幻想文学とは、生きづらさを最も極端な形で表現したものをさすのだから
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2016年08月26日

絶滅動物、ドードーの集り





ドードー、絶滅動物に興味がある方、集まれ!

江戸時代に日本にきていた、あのドードー鳥の行方を追跡調査中の作家、川端裕人さんとの交流会を開催します。
ドードーや絶滅動物にご興味があるあなた、川端裕人さんから最新の研究動向を聞き出す絶好のチャンスです。また、同好の士を見つけるよい機会です。奮ってご参加ください。

以下の要領で開催いたします。

日程 11月3日、17時00分から20時00分
場所 西荻喫茶凸 イベントスペース
定員 10名程度
会費 500円から800円くらい お茶、お菓子代込み
要予約
ご希望の方は、以下に、予約者名、参加人数を連絡ください。

rikichanzoochanあっとマークyahoo.co.jp
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2016年03月29日

「不思議の国のアリスを超短編として読む」

Amazonで、うのけ出版から、はじめての単独著作になる「不思議の国のアリスを超短編として読む」が、Kindle版で、発売になりました。電子書籍です。

「アフター0」や「ドラえもん」、高泉淳子さんについての評論も作中作として登場します。

星新一論も同時収録されています。
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2015年07月29日

井村先生講演会

アイルランド文学研究会 夏の特別編 井村君江先生講演会

第三回目の開催となる、アイルランド文学研究会ですが、今回は顧問、井村君江先生の講演会を開催します。
テーマは、アイルランド文学の精力的な訳業でしられる、松村みね子こと片山広子と作家、芥川龍之介についてです。
片山広子と芥川といえば、大正末期的の軽井沢での交遊がしられています。井村先生に、片山広子、芥川龍之介、芥川に師事し「聖家族」を著した、堀辰雄についてもおはなしいただく予定です

開催日時
8月29日、15時から17時
場所
西荻 信愛書店
定員 18名
参加費 1000円
要予約

予約は、rikichanzoochan@yahoo.co.jp
なお、会ですが、終了後、同会場で簡単な懇親会をおこないます
こちらは参加費は500円前後を予定しています。
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2015年07月08日

講談と超短編イベント

7月11日、西荻銀盛会館で、講談と超短編のイベントを開催します。
ゲストは、講談師、神田真紅さん。
西荻にゆかりがある方です。
SF好きで、ゲームにも造詣が深いとのこと

お席にまだまだ余裕ございます
詳細は
http://app.m-cocolog.jp/t/typecast/217614/126363/82580804
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2015年04月23日

世界の涯復刻のこと

蜂須賀正氏博士「世界の涯」限定復刻のお知らせ

日本生物地理学会創始者の一人であり、絶滅鳥ドードーの研究でしられる、華族にして鳥類学者、蜂須賀正氏博士の随筆集「世界の涯」を部分復刻しました。内容としては、「ドド」「モアの話」「世界一の剥製屋」を収録。「ドド」は蜂須賀正氏博士の博士論文を一般向けになおしたもの、「モアの話」は、ニュージーランドの絶滅した飛べない鳥モアについて書いたもの、「世界一の剥製屋」は、イギリスでの各国の博物学者との交遊を描いています。漫画家、玉川重機氏による、美麗な挿し絵を書き下ろしで7点収録。
造本は、輕フランス装、アンカット、糸かがり、外装は、ノーベル賞の表彰状に使用されている、フランスの高級紙、ムーラン紙銀鼠色を使用。限定200部。定価6500円。
販売は、西荻盛林堂書房にて
http://seirindousyobou.cart.fc2.com/ca4/67/

また、肉筆原画いりの豪華本もあります。総山羊革、四段マウント、カット済み、玉川重機氏による肉筆原画いり。限定7部。
定価80000円。こちらのお問い合わせは、rikichanzoochan@yahoo.co.jp
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2015年04月22日

蜂須賀正氏博士「世界の涯」について

蜂須賀正氏博士の随筆集「世界の涯
」を復刻しました。
おもとめは、西荻盛林堂さんにお願いいたします

また、世界の涯豪華本、完成しました
山羊革四段マウント、玉川重機さんの肉筆原画いり。今日いま時点、西荻盛林堂さんで一冊販売中です。
興味ある方は、西荻盛林堂さんのサイトをごらんください
posted by りき at 06:42| ロンドン | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月15日

蜂須賀正氏「世界の涯」トークイベント開催

以下の要領で、世界の涯刊行記念トークイベントを開催いたします。

開催日時
4月18日 19時から21時
場所
西荻 信愛書店engawa
出演
玉川重機先生
小野塚力
司会
タカスギシンタロさん

トーク内容は、メイキングオブ世界の涯になりますが、文学、博物学を横断する話をします。アリス、ドラえもん、アフター0にもふれます。江戸時代の風俗についても

定員30人
参加費用は1000円

要予約となります
rikichanzoochan@yahoo.co.jpまでに
お名前と参加人数を連絡ください
折り返し返信メールを送ります
posted by りき at 21:43| ロンドン ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月23日

世界の涯発売の件

蜂須賀正氏のエッセイ集「世界の涯」は、3月1日発売です
また、3月14日夜18時から21時、西荻案内所にて、玉川重機先生サイン会をおこないます
当日、世界の涯をおもちいただければ、サインをする形になります
事前予約不要です
posted by りき at 06:50| ロンドン ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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