2021年11月06日

「ドードーをめぐる堂々めぐり」

決定版ドードー鳥入門書

一言でいえば、労作、である。

近代以降の絶滅動物に強い興味をもつ著者は、江戸時代に長崎にドードー鳥がきていたという事実を足掛かりに、世界中をめぐり、ドードー鳥の痕跡をたどる。

タイトルにも、堂々めぐりとあるように、現時点の最新のドードー鳥についての案内書であり、この書籍によって、ドードー鳥の研究に終止符がうたれたわけではない。

ドードー鳥研究は、現在進行形の営みなのだ。

蜂須賀正氏や「不思議の国のアリス」にも触れながら、堂々めぐりをおこなう、著者の筆致はかろやかである。

著者が最後に記したように、読者ひとりひとりが、堂々めぐりに参加したくなる、そんな熱気にあふれているのが、本書である。
posted by りき at 15:47| ロンドン ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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